三谷です
今日は
平野選手vs丁寧選手の動画解説
をします
◆中国選手を破り21年ぶりの優勝
先日行われた卓球のアジア選手権
なんと平野選手が準々決勝から中国選手を3人倒して
優勝しました!
おめでとうございます
特に準決勝・決勝は
世界ランクを上回る相手をモノともせず
ストレート勝ちです
今回は、特に好ゲームだった
平野選手と丁寧選手の動画を見ながら
勝因の検討をしていきます
https://www.youtube.com/watch?v=j28GFpihbGU
カンタンに選手紹介
平野美宇選手
卓球女子黄金の2000年生まれ世代の1人
2017年の全日本選手権は石川選手を下し優勝している
現在は中国超級リーグに参戦中
丁寧選手
左利きの中国選手
世界ランク1位、リオオリンピック金メダリスト
長身とリーチを活かした強いフォアハンドと
しゃがみ込みサーブからの3球目が特徴的
◆フォアストレートのカウンターを決め球とするために
平野選手の大きな武器の1つが
フォアストレートに強打を打てることです
強打で打つ場合
フォアに来たボールをストレートで打つことが1番難しく
身体の向きを変えず打とうとした場合
かなり難しい技術となります
全日本選手権でもこの決め球はよく決めていました
ですが、同じ左利きの石川選手の戦い方とは全然違います
(※石川選手との試合はこちらからどうぞ)
どのように違うのか
1.フォアにボールが来たら
石川選手は俊敏なフットワークで対応
丁寧選手はリーチとボディーワークで対応
2.バックにボールが来たら
石川選手は上回転でも下回転でも振る
丁寧選手は上回転は大きくは振らない
フォアに粘着ラバーを使っているため
回転の質を変えるためにもバックに来た上回転のボールを
大きくは振らないのではと考えます
3.ミドルにボールが来たら
石川選手はバックでの対応が多く
丁寧選手はフォアでの対応が多いです
また丁寧選手は
ミドルのボールをフォアで処理した場合
1歩動いて返球した場合
しびれを切らしてバックを打つ場合
高確率でクロスへ打ちます
しかも、コースはそこまで厳しくありません
これをフォアストレートに打ち込むことで
決め球にすることができています
1ゲーム目ではバックとバックで打てるミドルに集めるといった
石川選手を相手にした時と似たような戦い方をしていました
2ゲーム目以降は
丁寧選手は1歩動いて打球したボールはクロスへ返るという情報を活かし
1歩動いて打てる位置へボールを送るようにしています
-ミドルはミドルでも利き腕に近いミドルへ打ち1歩動かす
-バックハンドで強打できるボールはフォアに打ち1歩動かす
-クロスへ打つときはサイドを狙い1歩動かす
-速いバックのラリーでフォアへ送ることを待つ
という戦術を駆使して勝利を収めたというのが
教授の見解です
◆戦術=理想や得点できる技術を逆算する考え方
考えて卓球しろ
戦術は大事だ
よく聞くんじゃないかと思います
じゃあ、戦術ってなんだ!?
って話になるはずです
教授的に解釈するとこちらです
得点できる技術で得点するために必要なことを逆算して考えること
としています
例えば、3球目フォアクロスへ強打を決めて得点すると考えてみましょう
これで得点するためにいったい何が必要か?
ちょっと考えてみましょう
わからない?
そういうときはどういったボールを送ってくれたら打てそうか考えてみましょう
・浮いたボールか低いボールどちらが打ちやすいでしょうか?
・強い回転か弱い回転どちらが打ちやすいでしょうか?
これらを踏まえて考えると
・フォアに返してもらうこと
・浮かせて返してもらうこと
・回転ができれば少ないほうがいい
ということが必要になりそうです
では、次にこのような要素を満たしてくれるレシーブを打ってもらうための
サーブを考えてみましょう
卓球はサーブ→レシーブ→3球目→4球目と続いていきますので
3球目→レシーブ→サーブと逆算して考えることができます
では
・フォアに返してもらうこと
・浮かせて返してもらうこと
・回転ができれば少ないほうがいい
これらを満たすサーブを考えれば
3球目攻撃できそうですね
例えば
・コースを限定するから横回転で、フォア側だから逆横回転だな
・浮かせるには下回転ではなく上回転だな
・強い回転でなくてもいいから下回転に見えるサーブを出そう
といった要素を組み合わせて完成する1つの例が
サーブ フォア前に逆横上回転の短いサーブ
レシーブ フォアでレシーブ
3球目 フォアに浮いて返ってくるので3球目攻撃
となるわけです
戦術を考えて強くなりたい方
考えてプレーする卓球で強くなりたい方
いらっしゃいましたら次のように考えてみましょう
・理想とする卓球は何か
・どの技術だったら自信を持ってできるか
・その技術はどの場面で必要か
・その場面に持っていくために何を磨けばいいか
・サーブレシーブでどこを気をつけるといいか
と言ったことを考えてみましょう
希望者にはそれを考えることができるツールを差し上げています
おまけ
草鍋おいしそうですね(笑)
どんな感じなんだろうか